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難航した不具合品対応の思い出

今日は、以前苦労した不良品対応のエピソードについて書いてみます。

私が入社して間もない頃からかかわっていたこの案件については、不具合報告を受けてから解決まで、なんと1年半くらいかかりました。。

その間に、コロナウイルスの世界的な蔓延が起こり、中国のメーカーは長期にかけて閉鎖していたし、なんなら別事業としてマスクなんか作り始めちゃって、この不具合対応に構ってくれなくなったのも原因なんですが。。苦笑

不具合報告の内容と奇想天外な展開

初めは、部品のリード付け根に樹脂が盛り上がってしまい、お客様の実装ができない状態になっているという話でした。

まずは原因解明と、今後同じことを起こさないための施策を明らかにすることを要望され、メーカーに話をしましたが、最初の答えは、不良品の交換だけで収めたいという話。

もちろんそれだけでは許されず、なんとか不良品を数個検査してもらうことになりました。

いざ送ってはみたものの、一向にレポートが出てこない。。

毎日レベルで電話をかけると応対はしてくれるんですが、いつまでに提出するよ!って言ってくれたものがその日になっても出てこない。。

そうこうしているうちにコロナウイルスが瞬く間に拡がり、中国メーカーは休業に追い込まれたわけです。

さすがにその事態に関してはお客様にも待ってもらえましたが、しばらくして、さあ復活したと思ったら…、新しいビジネスでマスクの生産を始めたからそっちで忙しいんだ!と。

文化や考え方の違いと言うべきか、奇想天外な回答に驚いたというか、こちらの問題レベルをわかってもらうのもなかなか難しいものでした。。

ようやく検査してレポート報告をしてくれて、今までは目視検査のみで出荷していて不具合現象に気づけていなかったので、今後は治具を用意してそれに1つ1つ通して出荷検査を行うという見解でした。

クロージングにあたっての苦労

しかしながら、お客様側でまだチェックできていない製品が山ほど残っており、その付着物を1個1個確認して分別していくのは相当な労力です。

全数検査をして、すべて良品の状態で再納入してほしいという依頼になったんですが、それも幾度となく拒まれ、説得して検査をしてもらうまでにも相当な時間がかかりました。。

結局全数返品し、検査レポートとともに全数良品の状態で返してもらいさあ一件落着だ〜と思ったのも束の間。。

そのレポート内の製品仕様として記載されていた公差の表示が、部品選定時にもらっていたデータシートの内容と違う。。。

どっちが正しいんだ!という指摘を受け、その解決にも時間がかかりましたが、相違のない内容にて無事にデータシートも納めることができ、これでやっと完結したわけです…!

何度もめげそうになりましたが、無事にお客様にも納得していただける状態で終息することができ、感謝のお言葉をいただけると報われたような思いがします。。

このように、海外メーカーとの取引の中では意見の食い違いもまだまだ頻繁に発生します。

案件を進めるのに難しいこともありますが、そういったときにこそ当社の役割が発揮されるものだろう、と感じる今日この頃です。!